夢月亭~下手の横好き~

夢月亭清修の小説&バス釣りブログ♪小説の更新情報・小説・釣行記録・その他諸々掲載してます★

小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.7  

   小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.7



 伊藤君の容体の悪さに衝撃を受けた後の坂之上君と、生霊の恐ろしさが依然として尾を引く私の帰り道は、来る時とは一転して静かなものになってしまいました。私は自分の心配までさせてしまったことを一言謝りたかったのですが、意気消沈で下を向いたままの彼になんと声を掛けていいのか分からず、結局二人だんまりの――駅でバスを降りるまで一言だって話せず仕舞いでした。
 ですが、下車して直ぐに彼が口を開きました。
「悪かったな、柿川」
 どうして彼が謝るのでしょう? と私は思いましたが、なるほど、少し考えれば分かることです。私が元気を無くしているのは生霊の邪気に当てられてしまったからなのですが、彼にはそれが分からないのです。ですから、私が塞いでいるのは伊藤君の姿にショックを受けてのことと思っているのでしょう。自分が誘った為に辛い想いをさせたと、そう思っての「悪かったな」――なのです。
「あ、あやまらないで。私の方こそ…ごめん」
「なんで柿川が謝るんだよ?」
「だって、余計な心配…掛けさせちゃったし……本当にごめんなさい…」
 私は深々と頭を下げました。本当に申し訳ないと思ったからです。ですがそんな私の頭の上から聞こえてきたのは、困ったような小さな笑い声でした。
「ははっ、お前って、本当に良い奴なんだな。俺とは大違いだ」
 俺とは大違い――とは、一体どういう意味なのでしょう? 怪訝に思った私が顔を上げて見た彼の顔は、夕暮れ時の逆光の中で、なんだか少し、泣きそうになっているように見えました。
「なぁ柿川、少しだけ、話を聞いてくれないか?」
 そう言って、彼は私を近くの公園に案内し、ベンチに座らせて待っているよう言いました。戻ってきた彼の両手には缶珈琲が二本、それぞれに握られています。
「わりぃ、つい癖で珈琲買っちゃったんだけど、他のが良かったか?」
 私は彼にこれ以上気を使わせるのが申し訳なくて、首をぶんぶん横に振りました。
「だ! 大丈夫! 珈琲、好きだから!」
 本当はちっとも飲み慣れないのですが、正直に言えば彼はもう一度自販機まで行ってしまいそうですし、飲み慣れないからと言って飲めないわけでもないだろうと思い、私は温かいそれを受け取りました。
 この時の私は、少し緊張していたのでしょう。もうだいぶ生霊の恐怖も落ち着いた頃だったのですが、これからどんな話をされるのか分からなかったことと、飲み慣れない大人な飲み物(大げさですけれど)を前にして、気が付くと指が震えていたのです。
 プルトップがなかなか開けられなくて、私はそれに気が付きました。
「貸してごらん」
 手間取っている私を見兼ねたのか、坂之上君は私の手からひょいと缶を取り上げると、あっさりとそれを開けて見せました。
「はい」
「あ、ああ、ありが、と…」
 なんでしょう、私にとっては今が当に理想のシチュエーションかもしれません。好きな人にしてもらう一つ一つは、なんだかすごくスペシャルな気がしました。缶をもう一度受け取る手がさっきよりも震えています。きっと、顔も真っ赤だったかも……。
 この夢心地は私を更なる緊張へと誘いましたが、彼は私の隣に腰を下ろして珈琲を一口飲んだ後に、とても落ち着いた様子で語り始めました。いいえ、ちょっぴり、悲しそうにも見えたのは気のせいでしょうか?
 その話は、私の知らなかった三人――坂之上君と、伊藤君と、そして宮内さんの話でした。
「実は中学の頃、このベンチでよくお喋りしてたんだ。俺と、伊藤と、和美の三人でさ。夜中に家を抜け出して、じゃんけんで負けた奴が三人分の缶珈琲を買って来るのが決まりだった」
 話はそんな風に切り出されました。なるほど、彼の言っていた『癖』はそこに由来するのでしょう。ですがそんなことよりも、私は彼が宮内さんのことを――「和美」と下の名で呼んだことに、ちょっぴり傷付いていました。私以外の女の子を親しげに呼ばないで欲しいと、それは恋する心ゆえに芽生えた気持ちで、まるでさっきまでの夢心地が曇ってしまったみたい……。
「元々俺達三人は家が近くてさ、幼馴染だった。でも中学は別になっちまったんだ。それは俺んちが、俺が小6の頃引っ越したからなんだよ。遠くに引っ越したわけじゃないんだけど、まぁ元々が借家住まいだったから、両親にとっちゃ夢のマイホームってわけでさ、学区が変わったんだ。で、お前と同じ中学に入学した。けどまぁさっきも言ったことだけど、それでも家はそこそこ近いわけだしな。夜中にここに集まってお喋りしてたんだ。
「そんで中学二年の頃だったかな。伊藤と和美が付き合い始めたんだよ。その報告もここで聞いた。その時の俺、すげぇ頑張ったんだぜ? 精一杯嬉しそうな顔してさ、自棄みたいにはしゃいで、じゃあ今日の缶珈琲はじゃんけん無しで俺が買うわ! なんて言って自販機まで走ったよ。そんで二人に缶珈琲渡して、たまには二人でいい感じに楽しんでろよ、とかなんとか、目一杯からかって家に帰った。とぼとぼ一人で歩いてたら、泣けてきたね。
「その時やっと気が付いたんだよな。嗚呼、俺も和美のこと好きだったんじゃねぇか――って。
「変な気分だったよ。嬉しいって気持ちもあったんだ。だって仲の良い二人が幸せなんだって思ったら、こんなに良いことはないような気もしたし、でもやっぱり、あいつの隣は俺が良かったとも思うしさ、もし俺が同じ中学に通えてたら――とも考えたね。まぁ、在り得ないんだけど……。
「それからはここに集まることも無くなった。まぁあの二人は来てたのかもしれないけど、俺が行かなくなったんだ。なんか、俺が行くことで変な空気にしちゃったら嫌だったしな。だからあいつらと会うことも無くなった。でも――」
 でも――その先はきっと、今に繋がるのだと直ぐに分かりました。だって、三人は今同じクラスに在籍しているのです。私は想像の中で、再会を喜び合う三人を思い描きました。その想像の中で、彼、坂之上君は一番の笑顔で二人と向かい合っています。それはきっと、一生懸命な作り笑いで……。
「また同じクラスになっちまった。一年半前を思い出すような気持だったよ。嬉しいような、悲しいような……。でも時間も経ってたし、前よりはかなり落ち着いて二人を見れたと思う。これからはまた親友として、二人と時間を過ごしたいなって思ったんだ。でも、そうはいかなくなった――あの二人が、まさかあんなにあっけなく別れるだなんて想像もしてなかった。
「別れたことは、和美から聞いた。すごく悔しそうな顔で言ってたよ。フラれた――って。どうしてフラれたかまでは教えてくれなかったけど……」
「あのさ、それを聞いた時の俺がどんな気持ちだったか、想像できるか?」
 ここで坂之上君は私に話を振ってきました。私は首を横に振ります。いいえ、想像できなかったからそうしたわけではありません。私は――そう、その先を聞くのが、怖かったのです。
「俺、嬉しかったんだ。まだ自分にもチャンスがあるんだって思った」
 そう、つまりは――
「俺は、今でも和美が好きなんだ」
 曇った夢心地も、もう今は跡形もありません。粉々に砕けたそれは、風が攫うでもなく、ただただ心の底に重く沈殿したかのよう。
「それをもう一度自覚した。自覚して、直ぐに気が重くなった。だってさ、二人の幸せを喜ぶ自分なんて、その瞬間はどこにもいなかったから……結局俺は、自分のことしか考えてなかったんだ。俺はそれが、許せない…」
 本当に悔しそうな、悲しそうな表情で彼はそう言いました。きっと、綺麗ごとでもなんでもなく、本当にそうなのでしょう。彼は宮内さんを強く想ってはいても、同じくらい三人でいることを大切にしていた。本当は以前のように三人で笑いたいのに、それができない今、自分だけ笑うことに抵抗があるのです。目の前には、確かなチャンスがあるのに……。
「まして伊藤があんな状態だろ? なのに俺、自分がこんなことに悩んでるのが馬鹿みたいで………どうしていいのか、分からなくなっちまった……」
 彼は最後にそう呟くなり、下を見て黙ってしまいました。
 私は重く沈んだ心で、彼になんて声を掛けたらいいのでしょう? よりにもよって、なぜ私にそんな話を? と、暗い気持ちは不満ばかりを喉元にまで押し上げてきます。嗚呼、でも彼は、今私の言葉を待っているのです。彼のことが好きな、こんな、私の言葉を………。
 その時私の心に浮かんできたのは、昨晩聞いたばかりの翠さんの言葉――「もういっそのこと新しい恋をしちゃえばいいんだよ」という、昨日は在り得ないと思ったそれでした。
 そうそれは、私にではなく、彼女に――
 私は立ち上がって、項垂れている坂之上君の背中を思いっ切り平手で叩きました。バシンッ――と良い音が、私たち以外に誰もいない公園内に響き渡ります。
「痛っ!」
 驚いた彼は目を丸くして私に振り向きます。一体何が起こったんだ? と言いたそうな顔でした。それもそうでしょう。私がまさか平手打ちするなんて、想像もしなかったことでしょうから。いいえ、私だって、自分がそんな風に彼に接することがあるだなんて、思ってもみなかったのです。ただ――痛くて当たり前、私はその平手の中に、とても大きな気持ちを込めていました。そして――
「それでいいの!?」
 私は叫びました。自分でも吃驚するくらい、強く――
「……今一番、宮内さんのことを支えてあげられるのは、坂之上君、でしょ? 伊藤君があんななんだから、尚更――」
 その時の彼は少し、はっとしたような表情でした。そして私から目を逸らして何かを思い出すような顔付になったのです。きっと、先程言っていた「悔しそうな顔」かも――いいえ、きっと本当は、悔しくて、悲しい泣き顔だったのかも。
「それにね――」
 私は畳み掛けます。話しから察するに、彼が知らないであろう事実を――。
「伊藤君には、もう別の恋人が、いるみたいだよ」
 彼は目を閉じました。その意味を、噛みしめているみたいに――。ひょっとしたら、その事実について彼は薄々気が付いていたのかもしれません。ただ、認めたくなかった――。
 それを突き付けた私は、ひょっとしたらある意味で酷く残酷なことを彼にしたのかもしれません。だってそれは、宮内さんが彼に黙っていたこと。きっと二人の仲を慮って、彼女が敢えて言わなかったことでしょうから……。
 坂之上君は立ち上がって、私に向き直りました。そして――とっても素敵な笑顔でこう言ったのです。
「ありがとう。やっぱりお前、良い奴だな」
 つい数日前には喜べたその言葉が、今はとても辛い。だって私は、あなたの恋人になりたかった――良い奴止まりでは、いられなかったのに……。
「じゃあ、行ってくるよ」
 彼は私に背を向けてそう言いました。その背中に、私が縋るような想いで手を伸ばしたことに、彼は気が付いたでしょうか?
「どこへ……行くの?」
「和美の家」
 そうして、私は走り去る彼の背中を見届けました。その背中がとても遠くて、一人きりの公園が突然、寂しさを私に突き付けてきたかのような――。
 気が付けば、外灯が灯る程に夜は訪れていました。
 嗚呼、私も帰らなきゃな……なんて心では思うのですが、足が進みません。
 そうしてしばらく立ち尽くしていると、私の左手をそっと握ってくれる人影がありました。
『私には良く解らないけど……本当に良かったの? これで…』
 それは家で強制的に留守番をしているはずのあかりちゃんでした。
 これは後で聞いた話ですが、実は彼女、私の隙を突いて自分の憑代をこっそり私のバッグに忍ばせていたのです。なんという出歯亀根性かと呆れるような話ですが、この時の私には彼女を怒るような元気があるはずもなく、そっとその手を握り返しました。
「いいに、決まってるよ……」
 そう、呟いたのです。
 右手にある缶珈琲はすっかり冷えていて、私はようやくそれを口にしましたが、味なんて、分かるはずもなく――
「……珈琲って、苦いんだね、あかりちゃん……」

                                       ≪――続く≫
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Posted on 2016/07/28 Thu. 21:49 [edit]

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小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.6  

   小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.6



 土曜日がやってきました。
 生霊のことをあれこれ考えては気を重くしていた私ですが、この日だけは気分も一転、陽気をふんだんに含んだお昼過ぎ――本日の青空の如く、跳ねるような心持で家を飛び出しました。
 服装は以前に翠さんと二人で買いに行った春らしいドッキングワンピースに七分袖の白いカーディガン。勝負服! と言うわけではありませんが、アパレルショップ店長の翠さんに手伝ってもらって選んだ服なのでちょっぴり自信もあり、私としては準備万端のつもりです。
 お気に入りのそれに袖を通す際、私はわざとあかりちゃんの憑代をポケットに入れ忘れています。そう、つまり坂之上君と完全に二人きりです。家に帰ったら彼女に何を言われるか分かったモノじゃありませんが、いえいえなんのその。今日だけはお留守番でお願いします。
 私と坂之上君は駅で待ち合わせ、病院前行のバスに乗り込みました。
 病院という行き慣れない場所に向かっているということと、隣に彼がいることで酷く緊張した私は相変わらずのコミュニケーション能力を発揮しながらバスに揺られていましたが、彼は私が引込み思案なことを踏まえた上で気さくに話し掛けてきてくれます。
 それがとっても嬉しくて、心地いい。
「悪いな柿川、休日に付き合ってもらって」
「う、ううん。平気。予定、無かったから…」
「いや、実は病院なんて行き慣れないし、誰かに付き合ってもらえるのは有難いんだ」
「わ、私じゃその、役に立たないと思うけど…」
「ははっ、そんなことないよ」
「そ、そう?」
「ああ。伊藤もきっと、俺一人じゃ華が無くて退屈しちまうかもしれないしな」
「は、華だなんて、そんな………」
 坂之上君のちょっとしたお世辞にも、私の顔は火照りを覚えてしまいます。確認はできませんが、きっと幾度となく隠しきれない程頬を朱に染めていたに違いありません。
 そんな嬉し恥ずかしに悶えながら、バスはやがて、病院前へと辿り着きました。

「え!? 昏睡!?」
 私と坂之上君は、伊藤君のいる病室の前で彼のお母さんに行き会いました。
 彼女は見るからにボロボロというか、いえ、勿論身なりはキチンとしたものだったのですが、ここ数日寝付けない夜を過ごしたのでしょう。目の下には大きな隈を携えて、今にも頽れてしまいそうな雰囲気――それはきっと、愛する息子を心配してのことだと想像に難くありません。
 そんなお母さんが、私達に伊藤君の置かれている状況を見舞いの礼と共に語ってくれました。
 伊藤君は二日前の朝、学校に行こうとして玄関で倒れたそうです。それ以来原因不明の昏睡が続いており、今は様々な検査を受け続けているのだとか。それを聞いた坂之上君はショックのあまりここが病院だということも忘れて叫びました。「え!? 昏睡!?」――と。
「ええ、だからね、あなたたちのお見舞いはとっても嬉しいのだけれど、今は寝顔しか見せてあげられないのよ。本当にごめんなさいね……」
「……い、いえ。こちらこそ急に伺ってすみません。病室、入っていいですか?」
「ええ、どうぞ」
 伊藤君の容体が予想していたよりずっと深刻だったのでしょう。坂之上君のショックは顔色と声にありありと見て取れ、先程まで元気な彼を見ていた私はそのことに胸が苦しくなる思いでした。
 そうして入室した私たちが見た伊藤君の姿は、痩せこけ、様々な管で機械や液体と繋がっており、それは外傷なんか無くても酷く痛々しいもので――
 でも――
 そんな彼よりも私の目を奪う存在がそこには居たのです。
 彼女はベッドに横たわる伊藤君の直ぐ枕元に立っていました。
 そう、宮内和美さんが、そこに――
 いいえ、その黒く煤けたようでいて背後を透かせている宮内さんは本人ではなく、生霊。じっと伊藤君の顔を無表情に見降し、手を叩いています。
 そう、件の逆手拍手をしているのです。しかしそれは以前見たような緩慢な拍手ではありません。体は寸分違わずに静止しているのに、その逆手拍手は不気味な程の速さで乱打されていました。
 パチ、パチ、パチ――ではなく、パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ――と、まるでラストスパートをかけているかのよう。私はそんな生霊の姿にゾッとし、噴き出す冷や汗や、足の震えが止まらなくなってしまいました。
 だって、彼女は以前見た時よりずっと強い邪気を放って、伊藤君を見下ろしたまま瞬きもしないその姿は、嗚呼、完全に殺しに掛かっている――と私に悟らせたのです。私は殺人現場にでも居合わせたかに恐ろしくなって、叫びたくとも叶わないような身の硬直と震えとを同時に味わっていました。私しか聞こえない逆手拍手の音から逃げたくても、耳を塞ぐことさえ儘なりません。
 しかしそんな窮地から私を救ってくれたのは、直ぐ隣で伊藤くんを心配そうに眺めていた坂之上君でした。彼は私の異変に気が付くと、直ぐに背中を押して病室の外へと導いてくれたのです。きっと、痛々しい伊藤君の姿にショックを受けたのだろうと慮ってくれたに違いありません。それは彼だって同じはずなのに――。
 病室を出ると生霊の邪気はスッと私の感覚から消え去り、私の心臓は依然として早鐘を打ち続けてはいましたが、それでも段違いに楽になりました。
 そうして幾許かの落ち着きを取り戻した私は、どうにかこうにか伊藤君のお母さんに頭を下げ、坂之上君と共に病院を後にしようと廊下を歩きはじめました。ですが――
 もう一度、私は恐怖しました。背中に一瞬だけ、あの強い邪気を感じ取ったのです。咄嗟に振り返れば、そこには私達を見送るお母さんと、閉めたはずなのに少しだけ開いている病室のドアが――そのドアの隙間から、本当に一瞬だけ、あの宮内さんの生霊が私を覗き見ていた気がしました。
 気のせいでしょうか? 嗚呼、気のせいならどんなに良かったことでしょう………私は自分のセンサーにかなりの信頼を置くようになり始めていましたから、どうしても楽観的には考えられません。
 覗かれていた――それは今の私にはただただ恐ろしく、そこにどんな意味があるのかまでは想像も及びません。
 肩に手を回して私を支えてくれている坂之上君は、そんな私を心配そうに見ています。ただでさえ伊藤君の姿に彼もショックを受けていましたから、私は私の心配までさせてしまっていることがただただ申し訳なくて、この触れ合いを役得と喜ぶこともできませんでした。

                                          ≪――続く≫
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Posted on 2016/07/27 Wed. 03:10 [edit]

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山中湖 バス釣り~今年も難しい!  

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今日は山中湖へ釣行でした!

前回山中湖に行ったのが2015.09.30なのでだいたい10ヶ月振りです。

相変わらず綺麗な湖^^

前回は放流時期と重なってクランクベイトなどで楽しめましたが、今回はそういうラッキー無しで普通の状態の山中湖

丁寧にウィードを攻略するぞ!と意気込んで行ってまいりました。が――

全然ウィードが無い!?

うわぁ………また今年もなのか……

個人的な印象ですが、山中湖ってウィードの生え方で毎年難易度が変わる気がしてます。

ウィードが少ないとシャローにバスの身の置き場がほとんど無いんですよ。(たぶんエサも)

二年前はこの時期充分に生えていて割とイージーに釣れる感じだったんですが、去年は全然でバスの気配さえ感じませんでしたw

これは今年も二の舞になりそうな………いやいや、一年でそこそこレベルアップしたつもりだし、なんとか一本捻り出してやりたい!(目標は低いw)

取り敢えずウィードが無いなら風に頼ろうと思って、吹き始めたタイミングでウィンディサイド(レンタルボートしゅうすいやの対岸)へエントリー→ちょっとした石がゴロゴロしている岸際をペンシルベイト(サミー65)でサーチ。

コレがなかなか好反応で、ボッコンボッコン水面が割れる!!

いや、全然乗らないんですけどね。笑

でもスピードを遅くするとちょっぴりチェイスして直ぐに見切っちゃうんですよね。またこのジレンマか、と思いつつフォローでワームも入れますが、これには無反応………なぜだ……

どうしても乗らないし、風が強くなり過ぎて危なくなってきたのでペンシルは諦め次は流れ込みに移動しました。

流れ込み、枯渇してました……orz これが、これが水不足なのか……

仕方ないのでちょいディープをクランクベイトのドラッキングやダウンショットで探ってみることに。

で、ダウンショットにコツコツきた!と思って合わせてみたんですが乗ってない。

なんだろう? と思って回収してみると6匹くらいの二ゴイがチェイスしてくるっコワイョ━━(((;・´ェ`・人・´ェ`・;)))━━オォオ

あの顔が迫ってくるのって結構嫌なんですが、複数匹だったので超ビビりました。

まぁまぁともあれ、そんな感じで結果、去年の二の舞になってしまいました。笑

ボート屋に帰着したら他では53㎝を釣った方がいらっしゃったそうです。

遭遇したミエバスにスモラバ、ポイントは僕も風を頼りに攻めた対岸の所でした。

う、うらやましすぎる………あとちょっぴり悔しい。w


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Posted on 2016/07/25 Mon. 22:38 [edit]

category: 山中湖

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津久井湖 バス釣り~綺麗な水探してきました。  

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本日は津久井湖、単独釣行!

津久井観光よりダムサイト方面を一周プランです。

雨の影響なのか何なのか、上流からの流れがいや~な感じの赤茶濁り。

ボイルも全然起こらなくって活性引くそうでした。が――結果から言うと本日の釣果は6本^^

内訳はサミー65(ラッキークラフト)で1本、ドライブスティック3.5(OSP)ダウンショットで2本、ドライブクローラー3.5(OSP)ノーシンカーで3本です。

比較的水質の良い下流のワンド内+そこそこのレイダウンという条件でバスの反応が得易くて、水さえ良ければトップにも反応してくれるという感じでした。ただ――
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釣れる魚が小さかった……w

いやいや、一応キーパーあるし、ここは新規導入の重量計を初活用!
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270gwwwwしょぼい^^;大会の上位入賞者ってこれの10倍以上の重さ持ってくるんだから、やっぱり凄いなぁと実感しました。笑
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トップで出た魚は少しだけサイズUP!と思いきや30㎝無い。
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なんかもう長さ計るのもメンド臭くなってきちゃったりして………w

う~ん、でっかい魚はどこへ行ったのか……。

重量計と新しいスケールで是非40㎝以上の魚を計測してみたかったのですが、今日はお預けとなりました。
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このダイワのランカースケールは80㎝までの折り畳み式。

オカッパリには向かない気もしますが、結構コンパクトになるのでボート釣りにはお勧めです。(気に入った!)
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終盤戦は条件を変えて大きいバスを探そうと思ったのですが、結局眠気に負けて寝てしまいました。
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↑眠る前に上空を一枚パシャリ。

夏の雲は綺麗、とか思いつつ一瞬で眠りに落ちます。

どうしようもなく眠い時に眠る気持ちよさは最高です!

起きた時の疲労感は最低なんですけどね!笑


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Posted on 2016/07/20 Wed. 22:43 [edit]

category: 津久井湖

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小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.5  

   小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.5



 あかりちゃんによる『喧嘩の原因調査』は、私が坂之上君とお見舞いの約束をしたその直ぐ後に開始されました。
 彼女は私と教室に戻るなり憑代から飛び出して、教室内でお弁当を食べていたいくつかの女子グループの間を行ったり来たりし、たまに立ち止まってそのグループの話題に耳を傾けるのです。そう、つまりはあかり探偵の聞き込み調査ならぬ立ち聞き調査――。見えないことを逆手に取ったその調査方法は幽霊ならでは。
私は「うわぁ……なんだかマナー悪いなぁ…」と呟き呆れながら、死者の世界がこの世と逆になっているのって本当かもと、ちょっぴり思わざるを得ない気持ちでした。
 因みにあかりちゃんが憑代から離れられる距離限界は、外なら私の目で捉えられるくらい、建物の中ならどれだけ離れたって大丈夫です。以前にマスターも言っていましたが、建物はある種の結界ですから、同じ結界の中なら大丈夫、ということなのでしょう。ですから彼女、あかりちゃんは結構自由に行動できます。彼女を置いて私が建物を出た場合など、どうなるか分からないので試してはいませんが、この調査の障害になりそうなルールは一切ありません。あかりちゃんはイキイキと人の中を飛び回っています。
『ぷっ…あはははははは!』
 ………。時折盛大に笑っているのはたぶん、そのグループの話が面白いから。ちゃんと調査できているのでしょうか? 面白いからと言って全然違う話題まで仕入れてきそうですが、ともあれ私には他の調べ方が思いつきませんから、取り敢えず成果を信じて待つ他はなし。でも何となく、彼女に立ち聞きをさせているという共犯めいた罪悪感を感じないでもなく………。
 その調査は全ての休み時間を使って行われ、そして翌日のお昼休みです。私はいつものように中庭に出てお弁当を食べていたのですが、なんとあんないい加減な調査にも関わらず、あかりちゃんはキッチリ情報を掴んでいました。私は驚いて「本当に分かったの!?」と食付きましたが、なぜかあかりちゃんの表情は浮かびません。
『あのね紅葉、仲直りって、ちょっと難しいかも……』
「? どうして?」
『あの二人ね…伊藤君と宮内さんなんだけど、中学の頃から付き合ってたんだって。でもね、高校に入るなり伊藤君が部活の先輩と付き合い始めちゃって、で、宮内さん、結構酷いフラれ方したって………』
「………それって…」
 あかりちゃんは悲しそうな顔で頷きました。
『どうやって仲直りさせて良いのか、分かんないよ……』
 私達はそれきり俯いてしまいました。どう考えたって、その原因を前にしては仲直りなど不可能に思えたのです。ましてや、私達のような話したことも無いクラスメイトが首を突っ込んでいいような問題とも思えません。結局のところ――
「…私、何もできない……」
『………』
 あかりちゃんがキュッと私の手を握ってくれましたが、そんな彼女の顔も沈んでいます。
 想えば初めから上手くいくわけがなかったのです。だって、私達は二人のことを良く知らないのです。フッたフラれたに関してだって、あくまで噂話のレベルですから、それが実際にはどんなだったか、どんな気持ちや遣り取りの上でそうなったかまでは想像も及びません。私たちが今知ったのは、あくまで二人の上っ面をなぞるような関係性と結果のみなのです。勿論私とあかりちゃんには恋愛経験だってありませんから、別れた恋人達の仲直りなどどんな形にも想像できず、事態を収拾させるのには役不足と言うより他はなくて……。
『ねぇ紅葉……伊藤君みたいに、乙女心を踏み躙る奴は馬に蹴られて死んじゃえばいいんだって思う?』
 私は首を横に振りました。だって、今私達の目の前にある『死』は慣用句には無いであろう恐ろしさが――重みがあるのです。
『……だよね。でもね、私が噂を耳にした時は、グループの女の子みんなが「伊藤君に罰が当たったんだ」って嬉しそうだった…確かに伊藤君、相当酷いこと言ったみたいなんだけど……』
 彼女たちの言う罰とは、きっと入院のことが早くも噂されていたのでしょう。それを喜ぶくらいに彼女たちは、きっと宮内さんに同情している――宮内さんはクラスに友達が多そうに見えますから、フラれたことを話していたのかもしれません。
 もしも私が彼女たちと同じように宮内さんから話を聞いていたら、同じように伊藤君を悪役のように思ったかも……。ですが、私は何も知らず、でも生霊が視えてしまうのです。生霊に殺されるクラスメイトを前にしたら原因など些細で、ただその結末だけはあってはならないと思うのです。ですから、嗚呼――
「…どうしよう、あかりちゃん……でも、生霊は何とかしなくちゃ……」
 あかりちゃんは頷きました。頷きながら、うっすら涙を浮かべています。その涙の原因はきっと私が今感じているものと同じ――無力感と、クラスの中にどうしようもない不仲を発見してしまったことへのショックに違いありません。だから私は握られた手に手を重ねて握り返しました。大丈夫、きっと何とかなるよ――と、そんな気持ちを込めたつもりですが、自信の無いそれは紙のように薄い気休めだと、私自身思ってしまっています。
 さて、こうして私たちのささやかな計画は、あっさりと暗礁に乗り上げたのでした。私のような人見知りが言っても説得力に欠けますが、本当に、人間関係って一筋縄じゃいかないものですね……。

 失意の中でも変わらず野良猫達に出勤した私達は、頭の中に件の生霊をぼんやり残したまま接客をしました。常連のご近所さん達には「何だか今日は元気無いね」、なんて言われたりしながら、それでもどうにかこうにか通常営業です。
 客足も途切れ、祐介さんと翠さんの食事の時間になってもそれは変わらず、お二人にも少しだけ心配されてしまいました。
 こんな時、マスターだけは私達に何も言わず、もくもくと働いています。なんだか敢えて声を掛けないといった雰囲気でした。
「あれ? これ美味しい。お兄ちゃん腕上げたの?」
 私の元気の無さがちょっぴり伝染したかの店内で、何の気なしに箸を付けたお通しの美味しさに驚いた翠さんが、目を丸くして言いました。
「ん? あ、ああ、まぁな」
 歯切れの悪いマスターの返事もそのはず、だってそれ、マスターが作ったモノじゃないんです。小鉢に盛られたその筑前煮は、なんとあかりちゃんが作った物。
「すごいよこれ~、絶妙な甘辛さ! 祐ちゃんも食べなよ!」
「ほんとだ、これはかなりイケる」
「でしょでしょ? お兄ちゃん、これお代わり!」
「………あいよ」
 あかりちゃんの料理に負けた気がしたのか、マスターはちょっぴり悔しそうでした。
 そんな三人の様子を、実はマスターの直ぐ横に立っていたあかりちゃんが嬉しそうに眺めています。
 彼女、実は女子力がとっても高いんです。料理だけじゃなくて編み物や刺繍なんかもとっても上手で、どうやら学校に通えなかった生前には、毎日のようにお母さんから色々と教わっていたみたい。私もその技を身に付けたくて、今は教えてもらえるようにお願いしています。だから、今後は私の女子力向上にも注目です。たぶん………いや、女子力よりもコミュニケーション能力だろ! とどこかからツッコミが入った気がするのは気のせいでしょうか?
 ともあれ、つまりあかりちゃんはこの店で(晩以外は厨房限定ですが)活躍しています。マスターに料理をさせてもらえない私が嫉妬するくらい。ほんと、私だってお料理くらいできると思うのに………。
 マスターに言われるまでもなく厨房へ行って新しい筑前煮を盛り付けた私は、それをどうぞとお二人の席に差し出します。ついつい疑問を筑前煮と一緒に差し出してしまったのは、私の頭の中がそのことでいっぱいだったからに他なりません。
「……翠さん、祐介さん、失恋って、そんなに辛いモノなんですか?」
 それを聞いた途端にお二人の顔色が変わりました。翠さんなんかブッと筑前煮を吐き出しそうになった程です。
「ゆ、ゆゆゆ祐ちゃん! 紅葉が恋バナだよ! 恋バナ! まさかこんな日が来るなんて!」
「お、おおお落ち着け翠! いつかはやって来る日だったはずだ! ど、ど、どうした一体どうしたんだい紅葉ちゃん!」
 身を乗り出して来る二人の威圧感に押された私は後退さって顔を赤くしました。
「い、いえいえいえ! 私に何かあったわけではなくてですね! その、何と言うか……、そう! クラスメイトです! クラスメイトの話なんです! 失恋しちゃった子がすごく落ち込んでいる様子だったので……その、元気出して欲しいな…って」
「なんだ、そうゆうこと」
「なるほどね」
 先程とは打って変わった様子で席に座り直すお二人が、ちょっぴりガッカリした風に見えたのは私だけでしょうか? ともあれ、話題の内容を理解した二人は、それを取り分け深刻なモノに考えていないように見えます。まぁ生霊のことは話せませんから、そういった温度差も当然と言えましょう。ですが、私の印象だとそれ以上に――まぁよくあることだよね、といった雰囲気でした。
「その子、フラれちゃったの?」
 とっても気安い感じでそう尋ねてきたのは翠さんです。
「はい。中学校から付き合っていた男の子が、高校に入るなり先輩と付き合い始めちゃって、それでフラれたみたいです」
「ああ、それはテンション下がっちゃうよねー。始まったばかりの高校生活が失恋スタートなんて、そんなつもりで受験頑張ったんじゃないのにーとか、一緒の高校に入ろうね(はーと)みたいな雰囲気だったなら尚更。薄情な彼氏ね」
 さくさくっと想像を話す翠さんの言葉は的を得ているように思いました。なるほど――宮内さんの中にそういう想いがあるのなら、それは失恋のショックをどれだけ大きくすることでしょう。さすが、経験者は違うなぁと私は思いました。
「翠さんは高校時代に失恋の経験ってあるんですか?」
「え? 生まれてこの方無いわね」
 経験者じゃありませんでした……。ですがまぁ、言われてみればそう。私はちらと隣にいる祐介さんを見遣ります(筑前煮をすごく美味しそうに食べています)。翠さんと祐介さんは幼稚園のころからずっと一緒――小中高も一度だって違うクラスになったことが無いそうです。マスターの言によれば、ずっと付き合っているものと周囲からは誤解され続けていたとか。そんなお二人が別々の大学に進学して離れていた時の話は聞いたことがありませんが、その後こうして結婚しているわけですから、ひょっとしたらお二人の恋は、出会ったその日から始まって、今尚続いているのかも知れません。
 そんな想像に私が身を任せてうっとりし始めていると、翠さんが言いました。
「まぁでもぉ、高校時代の失恋なんて大したことないわよ」
「え? そうなんですか?」
「うん。経験は無いけどね。だってこれから先何年も生きていくわけだし、失恋したらその先の人生が消化試合になるなんてこと無いじゃない? 時間が経てば忘れて、また新しい恋をするんだよ」
「時間は万能薬――ってね」
 綺麗に筑前煮を食べ終えた祐介さんが微笑んで相槌を打ちます。おそらくお互いに失恋経験の無いお二人は、しかしその意見は綺麗に一致しているようです。高校生の失恋は大したことない――と。
 しかし私は、生霊を目撃している私にはそうは思えませんでした。だって生霊を生む程の恨みが芽生えているわけですから、そこには余程の悲しみがあるに違いないと思うのです。ましてや伊藤君が死に掛かっているかも知れないのですから、時間などと悠長なことを言われても困ってしまいます。
 だから、私は質問の仕方を変えてみました。
「じゃあ、どうしたら早く元気になってくれると思いますか?」
「まぁもし私がその子だったらあれだな、祐ちゃんとお兄ちゃんを私のカラオケオンステージに引っ張り出して、朝までとことん付き合ってもらっちゃうだろうな」
 その言葉を聞いた途端祐介さんの顔が真っ青になりました。後ろからは菜箸を落とす音が聞こえてきたので振り返ってみるとマスターも同じような顔をしています。冷や汗流すようなお二人の苦笑いは、「翠が失恋を経験しなくて良かった」と雄弁に語っています。
「なによ、二人とも変な顔して」
「いや、別に……」
「うん。別に……」
 私、翠さんの歌を聞いたことはありませんが、お二人の様子から察するに相当なモノなのなのかも知れません……。
「まぁそれでね、翌日にはスッキリ! みたいな感じかなぁ」
「そんなに直ぐ元気になれるものですか?」
「う~ん、その失恋相手が祐ちゃんじゃなければそんなモンじゃない? だって勿体無いよ! 落ち込んで時間を過ごすなんてさ」
 なるほど、その考え方というか、勢いは如何にも翠さんらしいように思います。翠さんなら本当にそれで元気になってしまいそうな気がしました。
「あ、そうだ! パァっと遊んで元気が出ないなら、もういっそのこと新しい恋をしちゃえば良いんだよ」
「えぇ、さすがにそれは無理だろ。そんな思い通りに恋が次々とやって来るわけでもなし、いくらなんでも突拍子もない話だ」
 そう反論したのは祐介さんです。私もそう思いました。
「そうかなぁ。女の子にも結構いるんだよ? じゃあ次いこう次! みたいな感じの子」
「そりゃなんて言うか、一回一回の恋が軽くないか?」
「う~ん、まぁそうかも」
「だろ? まぁ気分転換は大事だと思うけど、やっぱ人によっては時間かかるものじゃないかなぁ」
「でもぉ……(以下略)」
「しかしなぁ……(以下略)」
 ここからはひたすらお二人の水掛け論です。お互いに経験のないことについて、ああでもない、こうでもないと想像ばかりが膨らんでいきます。最終的には本題からズレて冗談みたいな元気の出し方について盛り上がっていました。バミューダ―トライアングルで遠泳! とか、宇宙人にキャトルミューティレーションされて記憶を失う! とか。冗談みたいというか、お酒の回ってきたお二人の完全なるオフザケです。楽しそうな二人の会話は聞いているこっちも面白くなってきてしまうのですが、参考にできそうな話は聞けず仕舞いの……結局、今の私達に必要な具体案は得られませんでした。
 嗚呼、でもひょっとしたら、具体案なんて求めるのは我儘なのかもしれません。他人に公式を当てはめるなんてできるはずもありませんし、恋の方程式は誰もが欲して見つけることのできないモノではないでしょうか。だからそう、無い物ねだりなのかな――って……。
 心の片隅にそんな感慨と、モヤモヤした気持ちを同居させながら、今日も野良猫達の夜は更けていきました。

                                             ≪――続く≫
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Posted on 2016/07/19 Tue. 01:06 [edit]

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小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.4  

   小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.4



 翌日、私とあかりちゃんが登校すると、ホームルームの開始時間になっても埋まらない席が一つありました。それは私の席から遠い一番左の一番前――そう、伊藤四郎丸君の席です。とうとう、彼は学校をお休みしてしまったのです。
 私はホームルームも、授業中も、その原因であろう宮内和美さんの様子が気になって、終始彼女を窺っていました。なにせ伊藤君の欠席の原因は彼女の生霊がもたらした霊障、件の逆手拍手が功を奏した結果に他なりません。ですから、伊藤君の欠席は彼女にしてみれば狙い通りの、いいえ、彼女自身、こんなにも思い通りの展開がやってくるとは思ってもみなかったでしょう。自分が生霊を飛ばしていることは、彼女自身には分からないことでしょうから。
 ともあれ逆手拍手の意味は昨晩聞いた通り『死ね』――というなんとも不穏当なものですから、ひょっとしたら伊藤君、本当に死んじゃうんじゃ……と、いよいよ私も本気で心配になってきていたのです。もしも本当にそのような結末が訪れてしまったなら、原因の視える私はきっと、もう安穏とこのクラスにいることなどできないように思われたのです。
 嗚呼、私はやっぱり、坂之上君が言うような良い奴ではありません。伊藤君を心配しているようでいて、その裏では自分の心配をしているのです……。
そんな感慨を抱きながらも、やはりこのまま見過ごすのもどうかと思い始めていました。やはり、怪異に関して正確に物事を読み取ることができるのは、このクラスでは私しかいないのです。クラスには坂之上君のようにクラス全体のことを案じているような、そんな素敵な人もいます。ですから、私に何かできることは無いだろうかと、心の片隅で思案しながら宮内さんを観察していました。彼女に、何か変化は起きていないだろうか、と。

 お昼休みになって、私は青天の中庭でお弁当を食べながら、そんな今の気持ちをあかりちゃんに話していました。
「宮内さんに変わった様子は見られないね。いつも通りって言うか普通っていうか……ねぇあかりちゃん、私、何かできることあるかなぁ?」
『う~ん、どうだろうねぇ。紅葉ってお祓いとかできたりしない? こうやって紙切れの付いた棒を振ってさ、ナンマンダブナンマンダブ――みたいな』
 あかりちゃんは自分の中にある祈祷師のイメージで、それの真似をしてみせます。それは私の中にある祈祷師のイメージとそう遠くありませんでしたが、生憎そんなことはやったこともありません。確かに、伊藤君に憑いている生霊を祓えれば話は早いのかもしれませんが…。
「無理だよ~……やったことないもの…」
『そっかぁ。そうだよね。紅葉がそれできたら今頃私も強制退場だったかもね』
「できてもあかりちゃんにはそんなことしないよ」
『……ほんと?』
「……たぶん…」
『たぶんじゃダメ! そこは「しない」って言い切ってよ~!』
 ちょっぴり照れ隠しも含まれていたのか、ぷかぷか浮かんでいたあかりちゃんは私に飛び掛かって、押したり抱き着いたりのじゃれようです。私はお弁当が零れないように必死でした。
 最近はこんなとき、私が考え過ぎてナーバスになっているときに、マイペースで、少し呑気なあかりちゃんの性格には救われている気がします。ほっとできると言うか、ほっと一息吐けるというか。
 ありがとね、あかりちゃん。お弁当零したら怒るけどね。
「とりあえず、またマスターに相談かなぁ」
『うん、それがいいよ。中途半端に手を出したら危ないかもしれないよ?』
「だよねぇ」
『……でもさぁ…』
 ここであかりちゃんは一転、いつもの呑気さが抜け落ちたかの、とっても寂しそうな表情で言いました。
『本当にあの二人、仲悪くなっちゃったのかなぁ……』
 ここにも、坂之上君のようにクラスを案じている子がいました。あかりちゃんがコミュニケーションを取れるのは私が唯一人なのですが、立ちんぼしていた頃から依然として変わらないクラスへの愛情を、彼女は持っています。そして――
『仲直り…できないのかなぁ……』
 あかりちゃんがそう呟いたとき、私は閃いたのです。
「仲直り……それだよあかりちゃん!」
『え?』
「宮内さんが伊藤君を恨まなければいいんだよ!」
『………あ! そっか! そうだよね!』
 私とあかりちゃんはにんまり笑顔で顔を見合わせました。そう、生霊は恨みの塊のような存在ですから、その恨みが無くなれば生霊も消え、伊藤君も回復するに違いない、これは名案に違いないと、そう思ったのです。仲直り――それがどれ程難しいことかなんて、この時の私達はまるで考えていません。ただただ、できることがあるかも知れないと思って喜びました。
『じゃあさじゃあさ! 喧嘩の原因が分かれば仲直りをお手伝いできるかな?』
「うん! できるかも知れないね! でも、どうやって調べればいいんだろう?」
『ふふふ、それは任せてよ』
「? あかりちゃん、そんなことできるの?」
 あかりちゃんは自信たっぷりに頷いて見せました。一体どんな方法で調べようと言うのでしょう? 
 私はその方法について尋ねようとしました。が、私とあかりちゃんの会話はここで一時中断になります。渡り廊下の間から「お~い」という声と共に、男の子が駆け寄って来たのです。
 坂之上康君でした。私は途端に緊張し、座っていたベンチから慌てて立ち上がるなり直立不動の構えです。
「さ、ささ坂之上君、慌てててど、どうしたの?」
 彼は私の前で立ち止まると、膝に手を突いて息を切らせました。
「はぁっ、はぁっ、た、大変だ柿川」
「お、おお、落ち着いて坂之上君――」
 彼は何だか深刻な様子で、私としては必死にそう言ったつもりなのですが、ポケットの中からは『紅葉こそ落ち着きなよ』と声が聞こえます。あかりちゃん、なんでかまた隠れてしまったみたいです。そこに浮かんでいたって見えないのに…。
「柿川、明後日の土曜日空いてるか?」
「!?」
 ま! まさかデートのお誘いでしょうか! 私、男の子に誘われるのなんて初めてで! もう驚きのあまり緊張のあまり声も出ませんどうしよう行きたい夕方からならお店休んででも行きたいのですが続く彼の言葉は浮れた私が馬鹿みたいに思えるような――とっても真剣なものでした。
「伊藤が入院したらしい。柳田先生が教えてくれたんだ。なぁ、心配だから見舞いに行こう」
「う……うん」
 どうにかこうにか頷いた私の顔は、あらぬ期待をしてしまった恥ずかしさで真っ赤に染まっていたに違いありません。恥ずかしくて、恥ずかしくて、居ても立ってもいられないような心地でした。その恥ずかしさを助長させたのは言うまでもなく、自覚してしまったこと、です。私はまだ言葉少なに話しただけの彼に、そういったことを期待してしまっていたのです。それに気付いた瞬間、私の心は大きく揺れ動きました。不謹慎にも伊藤君が大変なこの時に、デートではなくとも休日を一緒に過ごせるのだと、私は大きな喜びを覚えていたのです。
 本当に、私の馬鹿――。

                                        ≪――続く≫
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小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.3  

   小説:紅葉怪奇譚 『紅葉の失恋』 No.3



「紅葉、何か良いことでもあったのか?」
 その日の晩の営業で、最近では足繁く店に通うようになったろくろ首のカクテルを作りながら、マスターが私に尋ねました。
「え? べ、べつにぃ」
 私は厨房でお皿を洗いながらとぼけます。洗ったお皿は左にパス。私の左ではあかりちゃんがお皿を拭いてくれているのです。
「そうか? 今日は妙に機嫌よさそうじゃないか」
「そ、そんなことないよ」
 あくまでとぼけ切るつもりの私に、あかりちゃんが小声で尋ねます。
『紅葉、なんで誤魔化してるの?』――って。
 私も小声で返しました。
「だって……恥ずかしいじゃない…」
 そうですよ、恥ずかしいですよ。友達ができて嬉しいんだ――なんて報告は、そりゃあ色々と知っているマスターには吉報かもしれませんが、実際にはほんの二、三分話しただけですし、花の女子高生が嬉々として話すことではないようで、というか、あんまりに幼稚な報告という気がしないでもなくて……とにかく恥ずかしいのです。ですが私の上機嫌はボロボロに漏れていた様子で、ろくろ首も私をからかいました。
『紅葉ちゃん、どっからどう見たっていつもより機嫌良いわよね、マスター。ひょっとして、好きな男の子と何か良いことでもあったのかしら』
 なんて冗談を、首を伸ばして厨房にも聞こえるように言うのです。
「もうっ、からかわないでよ、ろくろ姐ったら。そんなんじゃないってば!」
『あははっ、ムキになっちゃって。紅葉ちゃん余計に怪しいわよ』
 酔って上機嫌のろくろ首は私をからかうのに余念がありません。
 因みに「ろくろ姐」とはろくろ首のアダ名です。ろくろ首と言えば古くから日本に伝わる有名な妖怪ですから、私も初めは和服姿の女性を想像していたのですが、実際こうしてお店に来るろくろ首はずっと垢抜けていて、服装だって洋服ですし、髪もアップにしていてどこか水商売のお姉さん方に近い雰囲気なのです。そんなろくろ首をあかりちゃんが「ろくろ姐」と呼び始めたのが切欠で、すっかり馴染んでしまいました。首を伸ばしていない時なんて、どこからどう見たって普通の女性なんですよ?
『どうするの? マスター、看板娘が恋煩いよ?』
 ろくろ姐の矛先と首は反転してマスターへ――マスターのセリフは珍しくどもっていました。
「いや、そ、その、俺としてはだな……その辺は口出しするような、ア、アレじゃなくて……あ、ほら、カクテルできたぞ、ろくろ」なんて、どこか誤魔化したような雰囲気のマスターは珍しくて、私とあかりちゃんは顔を見合わせて首を傾げました。
 ともあれ、ふふふ――私も妖怪に慣れたモノじゃありませんか? いえ、この店の中限定なんですけれどね。この店に来る怪異は邪気払いの札の効力を受けないモノ達ばかりですし、なんだかんだとみんな気性がいいんです。マスターがいるのも心強いですしね。話せる妖怪とは私も結構お喋りするんですよ?
 ――そして皿洗いも終わって一段落の、私とあかりちゃんにオレンジジュースを差し出したマスターの行為に甘えて、私達もカウンター席に座って一休みです。
『そう言えばね、マコっち、今日は教室で変なの見たんだよ』
 あかりちゃんは思い出したように言いました。放課後以、降坂之上君のことで頭がいっぱいになっていた私にも、その「変なの」は記憶に新しく、直ぐにあの黒い宮内さんの怖さを思い出したのです。
「そうだった! あのね、マスター……」
 私は授業中に見たモノをマスターに説明しました。すると口を開いたのはマスターではなく、私の右隣に座っていたろくろ姐――。
『嫌ね、きっと生霊だわ』
『いきりょう?』
 尋ねたのはあかりちゃんです。自分自身幽霊であるあかりちゃんには、何だか妙な言葉に聞こえたのかも知れません。
『そう、生霊。幽霊は死者の残留思念だけれど、生霊は生きている人間の離脱思念とでも言うのかしら』
「そうだな、強い想いが形になって、本人にできないことを代行したりすることもある」
 ろくろ姐の言葉を引き継いで説明したのはマスターです。私はマスターに尋ねました。
「本人にできないことって?」
「強い想いが良い方向に向いているのなら伝令だな。遠く離れた人に言葉を伝えたり、姿を現したりする。悪い方向なら――霊障を引き起こす」
『まぁ、大抵は悪い方向なのよね。人間の恨みって、とても大きな力に成り得るから。呪術を使わずに無意識で呪っているのよ』
 どうやらろくろ姐は以前にも生霊を目撃したことがある様子です。きっとそれは悪い方向を向いた生霊だったのでしょう――ただ私の説明を聞いただけの第一声が「嫌ね」――でしたから、生霊=恨み、の図式は大抵のそれに当てはまってしまうのかも知れません。
「じゃあ、やっぱり……」
 やっぱり――と私は思いました。黒い宮内さんと伊藤君の体調不良は、きっと無関係ではないのでしょう。黒い宮内さんからは確かな邪気を感じましたし、邪気を放つ存在が背中にぴったりとくっついていれば、誰だって体調を崩してしまいそうなものです。
『じゃあさ、宮内さんは伊藤君にすっごく強い恨みを持っているってことなの?』
 そう尋ねたのはあかりちゃんです。マスターはそれに対して「たぶんな」と頷いたのですが、彼女はなぜか納得しかねていました。
『そんなことってあるのかなー…。あの二人、ちょっと前まではすっごく仲良さそうだったんだよ?』
 あかりちゃんはクラス内のことを本当に良く知っているみたいです。きっと立ちんぼしながらじっくり観察していたのでしょう。仲の良い二人を知っているあかりちゃんは、その二人が呪ったり呪われたりしていることに現実味が薄い様子です。
 そんなあかりちゃんの無垢に、ろくろ姐は笑顔で溜息を吐きました。
『きっと、愛情の裏返しなのよ――』
『う~ん、よく分かんないよ………じゃあさ、これにも何か意味があるのかな?』
 あかりちゃんは黒い宮内さんの真似をして手を叩こうとしました。次の瞬間――
「やめろ!」『やめて!』
 マスターとろくろ姐が同時に叫んだのです。二人の表情は真剣そのもので、驚いた私とあかりちゃんは二人同時に「ひっ!」と身を屈めました。
「………な、なに? 急にどうしたの? 二人とも……」
 怒られたのかと勘違いのあかりちゃんは半べそで私の左腕にしがみ付いています。私はそんなあかりちゃんの背中をさすりながら尋ねました。
「この拍手、そんなに良くないモノなの?」
 この拍手――黒い宮内さんが伊藤君に打っていたそれは、かなり独特な拍手です。通常は掌と掌を打ち鳴らすのが拍手ですが、彼女の生霊は逆に、手の甲と手の甲を打ち鳴らしていました。良くある幽霊の図のように、だらりと垂れた手と手を打ち合わせる、一見するとかなり不気味な拍手なのです。
「それはな、逆手拍手って言うんだ」
「さかてはくしゅ?」
「そう。逆さ事って知っているか? 死者の世界とこの世はあらゆる物事が逆であるされる考え方だ。こちらが昼なら向こうは夜とされ、着物の着方、屏風の立て方までも逆であると考えられている。現に今でも、葬式では御遺体の着物を逆さに着せたり、足袋を左右逆に履かせたりする風習は残っているんだぜ? つまり、その拍手は死者の拍手だ」
「えっと、つまり……どういうことなの?」
「歓迎しているのさ。ただし、この世とは逆の世界へ、な」
『つまりね、死ね――ってことよ』
 マスターの説明を氷のような冷たさで結んだのは、ろくろ姐。私は背筋にゾッとしたものを感じました。そう、歓迎の逆は追放であり、それはつまりこの世からの、なのです。死者は、手を叩いてそれを寿ぐ。
 私とあかりちゃんは身を寄せ合って、微かにお互いの震えを感じ合いました。その時、う~んと唸ったのがマスターです。
「変だな……」
「? マスター、何が変なの?」
「いや、どう考えたって変だろ? だってその逆手拍手をしているのは生霊だ。死んでない。幽霊じゃないんだ」
『そうよね。確かに変よ』
 ろくろ姐が相槌を打ちます。私には何が変なのか今一ピンとこないのですが、どうやらその様子を見る限り、逆手拍手は死者しか使わないもののようです。
「でも、確かにしてたよ? その、逆手拍手ってやつ……」
「う~ん…」
『う~ん…』
 それからしばらく、マスターとろくろ姐は唸り続け、結局その疑問は解決を見ないまま、この日の晩はお開きとなりました。どこへ行くのか分かりませんが、『また来るわね』の一言を残し、ろくろ姐は手を振って店を後にします。
 私達も後片付けをして店を出ましたが、何だか帰り道の暗闇はいつにも増して恐ろしく、私とあかりちゃんは腕を強く組んで歩きました。
 暗闇が怖い時、誰かと寄り添いあえるのは心強いものですが、そう言えばこの子、幽霊なんだよなぁと思ったのはベッドに潜ってから。きっと、私が本当に怖いと思っていたのは怪異ではなく、『死ね』と手を叩く程の心の在り様だったのです。その気持ちは、外灯の少ないこの町の夜のように、黒く暗いモノに違いないと、私は想像していたのでしょう。

                                      ≪――続く≫
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Posted on 2016/07/13 Wed. 01:41 [edit]

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佐久間ダム~バス釣り 熱すぎるリベンジ釣行(気温的に)  

0710sakuma.jpg
今日は選挙!ですが元々は仕事の予定だったので期日前投票でした。

急遽シフト変更で得た休み、折角なのでこの前のリベンジに佐久間ダムに行ってきました!

前回は爆風とカフェオレ濁りでやられちゃいましたが、今回は朝の風速1mくらい、濁りも所によって少しマシになったって感じです。

前日にここを訪れた友人が「トップで釣れた」と言っていたので、僕もトップウォータープラグでスタート。

ペンシルで広く探って反応無し、フロッグでパラ葦を攻めるも反応無し、バドもやっぱりダメで虫はギルしか来ない…。

昨日は雨の初日だったので状況が変わったのか何なのかー。

取り敢えずバスのポジションを探るために一度ダウンショットを入れることに。そしたら↓
0710kodaihasu.jpg
30㎝にちょい届かない位のアベレージ君が釣れました^^

ポイントは一応インレット絡みのシャローなんですが、何にも無いひらったい場所で食ってきた!

近くの岸際や流木周り、マンメイドの切れ目なんかも当然狙っていたのですが、「え、なんでそこっ!?」って感じです。

たまたまだろうと思ったのですが、同じ場所でもう一匹(今度は25㎝くらい)釣れちゃったので微妙に再現性が……笑

ポイントを別のインレットに変えて同じくダウンショットしてみたのですが、やはり…
071030.jpg
何も無いはずのど真ん中でHIT。これはジャスト30㎝(目測がゲシュタルト崩壊気味なのでちゃんと計ってみました)。

いやいや、近くに好きそうなブッシュとかあるじゃない。

あんた居たとこシェードも無いしドピーカンの直射日光ガンガンですけど!?と心の中で突っ込みを入れておきました。

んー……釣れるのはとっても嬉しいのですが再現性があるようで理解が追いつきません。笑

で、理解できないまま直射日光に折れて三時半頃に早退しましたw

いやぁもう日光の力は凄まじいですよ。

汗の量も半端じゃないし、某タケダの経口保水液が美味しくてしょうがなかった。

通気性が良くて速乾型の夏専用ウェアでも買おうかなぁと思ったくらい。合わせて顔全体を覆える紫外線防止マスクも買って忍者っぽくなりたいです。あれ、お高いのかなぁ…。
071029.jpg
あ、釣りとは関係ないのですが、佐久間ダムの見所の一つ、古代ハスが咲いていました↑

結構大きくて迫力あります。色も素敵ですね!

古代ハスは遺跡で発見された2000年以上昔の古代の蓮の実から発芽したハスらしいです。なんかすげぇ!

0710aqualine.jpg
帰りは袖ヶ浦から続くアクアラインの渋滞にハマりながら、なぜ何も無い所で複数釣れるのかと考える――。

一応自分なりの予想ですが、流れの中だったのかなぁと。

インレットとは言っても結構しょぼい水の流入なんですよね。水量も少なくて。

見た目には周辺の水が動いてる感じってほとんど無いんですけど、流入口の延長線上ではあったのかなぁと思いました。
(帰り際の想像なので確信は一切ありません。笑)

つまり、目には見えない流れが……(←もはや空気を読めって感じですね)

まぁそんなわけでして、リベンジは(デカいの釣れてないけど)これで成功ってことにしちゃいます!!

千葉ならば他にも行きたいフィールドが沢山あるので♪


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Posted on 2016/07/10 Sun. 23:50 [edit]

category: ときどき千葉遠征

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